皆さんこんにちは!ぽんたくです。
今回は2009年4月25日に集英社文庫より発売された弁護側の証人(著作:小泉喜美子)を紹介していきます。よろしくお願いいたします。
はじめに 表紙、構成
はじめに、本作は元々1963年小泉喜美子さんによって書かれたミステリ小説です。
一度は販売が販売が終了し、一時期は入手困難になったとのことですが、2009年4月25日に集英社文庫より再び入手可能となりました。
帯には「過去に入手困難になり、お問い合わせ殺到だった究極の1冊。最後の数ページ、物語は180度ひっくり返る」と書かれております。
私が本屋で本書を目にした際、この「過去に入手困難になり」の部分でどうしても気になってしまい、今回手に取った次第です。
表紙はご覧の画像の通り、真っ黒い背景に赤と白の文字でタイトルが書かれているものとなっています。証人という文字が白文字で強調されており、今回の物語にも関係すると考えられます。
本書は全251ページ、序章、1章〜11章、終章の構成となっています。
各章おおよそ5ページから30ページほどで、分量としては少ないほうだと考えられるため、気軽に読めると思います。
主な登場人物(個人的な印象を含みます)
1,ミミイ・ローイこと漣子(なみこ)
物語の主人公。ストリップ劇場でヌードダンサーとして働いているが、ある日突然有名企業の御曹司と婚約し、玉の輿に乗る。
控えめで、人目を気にする性格。婚約者には一途な思いが感じられる。
2,エダ・月園
ミミイ・ローイと同じストリップ劇場の同僚で、彼女もストリップダンサーである。
ミミイとは仲が良い。物語の中では、結婚するミミイを心配したり、助けを求めるミミイに弁護士を紹介したり、裁判所に証拠物件を提出するなど、非常に協力的である。
3,八島杉彦
八島財閥という様々な事業で成功をなしている企業の御曹司。
ストリップ劇場でミミイに恋に落ち、婚約を申し込む。
遊び人気質であり、日々家族を困らせている。父親とも関係が芳しくない。
4,清家弁護士
エダ・月園が主人公に紹介した弁護士。
見た目はだらしないが、行動力があり、夫の父親が死亡した際には主人公の助けになろうと奮闘する。
物語終盤の裁判シーンには要注目。
感想 昔の書籍で少し難しいがとても楽しめる1冊!
この本を読み終わった時、え?と頭の中が混乱しだしてつい最初の章とその次の章を読み返してしまいました。
序盤で植え付けられたミスリードによって、裁判シーンから結末で大きな衝撃を受けると思います。
少し時間をかけて2週目を半分くらい読んでみたのですが、その時はより主人公の世界に入り込んで読むことが出来ました。
また、本編序盤で登場した、裁判で重要証拠物件として提出された、主人公がストリップ劇場の元同僚に宛てた手紙が登場した時は、少しの間読書を止めてその意味を考えてみました。
しかし結局結末を読み終わるまで分かりませんでした。良い意味で悔しかったです。
本作は古典とまでは言いませんが、かなり昔に書かれた小説のため、古い文体で少々読みづらいと思います。
私もこの作品について完全に理解できたとは言い難いですが、とても良い読書体験が出来ました。
上記の通り本作は昔に書かれた本のため、私を含めて読みづらいと感じる方が多いとは思いますが、ミステリの名作である本作から受ける衝撃を是非とも受けてみて欲しいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
また次の記事も読んでいただけたら幸いです。
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