皆さんこんにちは!ぽんたくです。
今回は2016年6月24日に東京創元社より発売された、ドミノ倒し(著作:貫井徳郎)を紹介していきます。
よろしくお願いいたします。
表紙 人々が一列に並んだ様子のイメージ
題名が赤い文字で書かれていて、よく見るとその左に白い文字で「DOMINO EFFECT」と書かれています。
また、表紙絵はスーツを着た人々が細い白線の上に綺麗に一列に並んでいて、何かを待っている様子であるようにも見えます。
ドミノ倒しということは、この一列に並んでいる人々が一気に倒れる場面でもあるのでしょうか。こちらは読み進めて確かめてみましょう。
構成 全340ページ、10章
全340ページの長編で、全10章で構成されています。
長編にはなりますが、1章あたり20〜40ページなので、まとまった時間が無くても段階的に読み進めらる構成になっています。
主な登場人物
・十村(主人公)
月影市で探偵事務所を営む探偵。28歳。
幼馴染の警察署長からは「よっちゃん」と呼ばれている
・江上友梨
前山耕一の無罪を証明して貰うために十村の探偵事務所を訪ねてきた依頼人。
十村の元恋人沙英の妹。23歳。
・江上沙英
十村の元恋人。既に亡くなっている。
・前山耕一
江上友梨の知り合いで元恋人。24歳。
殺人事件の容疑者にされている。
周りからは「コー」と呼ばれている。
・新明佑
宵崎警察署長。
十村とは4歳の頃からの幼馴染。十村とタッグを組み、頭脳担当として十村をサポートする。
・世良朱実
殺人事件の被害者。27歳。
あらすじ
地方にある田舎町の月影市で十村が運営する探偵事務所に一人の女性が訪ねてきます。
その女性の名前は江上友梨で、なんと彼女は十村の元恋人である江上沙英の妹でした。
依頼内容は、27歳の女性が殺された殺人事件で、友梨の元彼の知り合いが容疑者にされているから無実を証明して欲しいというもの。
断ったら今は亡き元恋人に合わせる顔がないので、幼馴染の警察署長の力も借りて十村は依頼を承ることになります。
友梨が無実を証明して欲しいという容疑者の名前は前山耕一。
前山は友梨の元恋人で、友梨と別れた後に殺人事件の被害者につきまとっていたといいます。
しかし、十村が実際に前山と話してみると彼に殺人を行う度胸が全く無いことが分かりました。
前山の無実を証明するために、先ずは被害者である世良朱実の遺族の聞き込み調査を行おうと試みるのですが、世良の母親からは完全な門前払いを受けてしまいます。
手詰まりとなってしまった十村は再び容疑者の前山にフォーカスし、そこから調査を広げようと試みることにします。
調査を進めていくと署長から連絡があり、月影市では未解決の殺人事件が幾つもあり、犠牲者の死体にはある共通が見つかったと言います。
こうしてとある事件の調査を進めていくとまた別の事件との繋がりが見つかり、、、
感想 基本はコメディ風のミステリ。だが最後は….?
貫井徳郎さんの本は今まで、「慟哭」「愚行録」の2つを読んできました。
こちらの2冊はかなり人間の闇野部分をかなり生々しく書かれたものだったため、「ドミノ倒し」でもこのようなテイストの本かと最初は考えてみました。
しかし実際に読んでみると、設定にリアリティが無いために感情移入して読めなかったというのもあり、特に前半から中盤は主人公の心の声や登場人物のキャラクターから、コミカルな描写で描かれていたと感じました。
しかし、毎章の終わりでは署長のセリフなどで物語が動き出しそうな予感を上手く醸し出していて、続きが気になるような構成でした。
複数の事件が次々に繋がっていくため、ついていけるのかな?と途中から疑問に思っていたのですが、思ったりより複雑でもなく、最後にはしっかりと答え合わせのパートもあったので、事件の繋がり自体は最終的にクリアになりました。
最後までお読みいただきありがとうございました!
また次の記事も読んでいただけたら幸いです。
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